アバニコ修理なのだ@@;(前篇)

みなさんこんにちは Artista YUIです。また週末に台風がきそうだそうで、大変なことだと思いつつ、21日(土曜日)のライブ出演の日はきっと大丈夫、と根拠ない自信を持っています。

今年度のフラメンコの発表会で踊る2曲のうち、1つはCaracoles(カラコレス・かたつむり)です。この曲についてはまた次の機会に詳しくお話するとして、この曲はよくアバニコと呼ばれるスペインの扇子を持って踊られます。クラッシックバレエで皆さんたぶん曲は聞いたことがあると思われる「ドン・キホーテ」ゆかいなストーリーですが、あれに出てくるキトリの踊りのときにも扇子が使われますよね。

イメージとしてはあんな感じですが、アバニコ(スペイン扇子)の大きなのはフラメンコ用ですね。まさか32cmもある扇子をバッグに忍ばせる人はなかなかいないでしょうwww

今回カラコレスで使うのは少し小さい、長さが23cmのものです。他にももっと小さいのや、金・銀で結婚式につかわれるものとかいっぱいいろいろあるのは日本も他の国も一緒のようです。
古代エジプトを舞台にした漫画「王家の紋章」(私大好きなんです)でも、すんごい大きな扇(おうぎ)、羽のついたような感じので王様を仰いでいるシーンなど出てきますが、あれは、実はたためないんです。今の団扇と同じです。もとは扇(おうぎ)も団扇も一緒。扇と記される団扇は中国に古くあったようですが、扇子は、日本発祥といわれています。薄い木材を何枚も重ねて開ける形。これを発明したのは日本だそうですよ❤

日本が発明した扇子が大陸をわたって、どういうルートだったのでしょうか。きっとスペインにも伝わったんですね。スペイン扇子は、日本の扇子と違い、要をゆるくしてあります。ちょっと使いこむと、片手で柄の片方をもっただけで ダラダラダ~と開いてしまう感じです。日本でも片手でバッ!と開くこともありますが(芝居などで)、実際はかっちり畳めて、両手で開くものがほとんどです。要がきっちりと固く閉まっているんです。今は金属が多いですが、昔はクジラの骨とかつかってたみたいです。

スペイン扇子は要が緩いです。あえてそうしてあります。バッグから出して、片手でシュッと開いてひと扇ぎするのがイキだそうです。
あぁ、アバニコの説明が長くなっちゃった><ごめんなさい。
この今度の発表会で使おうかなぁ、と思っているアバニコ、、、、こわれちゃったんです。骨ははずれ。別のは要の留めがなくなったり。

これは、骨がはずれてしまいましたw

肝心要の語源になった「要」がはずれちゃったほうは、色が違うので今回はやめておくことにしたからいいけれど、なんと~ 水色がいいな、あれ?持ってた水色のアバニコ・・・・しまった!こっち32cmだった>< うーん。これ、、、、、使うかな、、、でもぼろぼろ、、、どうしたらいいのTT

ルームメイトにものづくり大好きで器用ぽい人がいるので、どうしよう~><と言ったら、できるかどうかわからないけれど、会社の道具で修理してみる?といってくれました❤
その修理の様子は別に書きますね♪ 後編をおたのしみに~


Guajira(グアヒーラ)と Alegrias(アレグリアス) 3年目のflamenco

こんにちは Artista YUIです♪ さて、フラメンコの踊り(バイレ)のお話の続きです。
習い出して3年目のことです。
石の上にも3年とはよくいったもので、習い事は3年たつとなんとなく形になりつつあるものですが、この年、クラスでの課題はGuajira(グアヒーラ)でした。

アバニコというスペインの扇子を持って踊られることが多い曲ですが、この「小物」を使って踊ることに憧れていたので、もう嬉しくて嬉しくてしかたありませんでした。まして扇子大好きな私は夢中でした。
でも、そんなに甘くありませんでしたw だって、このアバニコ、綴じた時の長さが32cmも@@;あるんです。わたしの小指の先からひじまでの長さもあるんです~w
この巨大な扇子を一瞬で(しかも持っている片手だけで)パッと開いたり閉じたり、、、、がとても難しくて、とくに閉じるのはとっても難しかったです。

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さらにクラスのお友達がもう一人先輩と一緒に別の曲を踊るというので、厚かましくもご一緒させていただくことになりまして、この年は発表会で2曲踊ることになったんです。
そのもう1曲が、Alegrias(アレグリアス/ Alegría/喜びが語源)です。アレグリアスについては、振り付けは別ですが今年も踊るので、また別の機会にお話しするとして。

その年のアレグリアスの衣装。

今年もこれを着ようかしら、、、サイズが入らない><

グアヒーラは、キューバで流行っていた大衆音楽が、そのリズムとともにアンダルシアやカナリア諸島で取り入れられたと言われます。リズムが明快で明るい曲、甘い曲と思っている人も多いのかな?と思います。
けれど、この歌の背景には悲しい歴史もあることを忘れてはいけないと思います。以前カンテ(フラメンコの歌)を習ったときに教わったことなのですが、スペインがキューバを植民地にし現地の民族を使役に使うような中で、キューバはアメリカの援助もあり、苦しい中で独立します。キューバ独立戦争です。そして、キューバに移民していたスペイン人たちは一斉に母国に引き揚げます。
支配する側だったスペイン人の中にも、なんらかの理由で落ちぶれたのか、肉体労働に従事せざるを得なった人々がいました。引き揚げの際も、船には乗れても、船倉の中に押し込まれるような状態で帰ってきたそうです。この肉体労働従事者を揶揄して、男性をグアヒーロ、女性をグアヒーラと呼んだそうです。

有名なバイラオーラ(女性のフラメンコダンサー)の踊りで、あぁ、そうかと思うものを観たことがあります。グアヒーラがお金持ちの男性を誘惑するような感じ。優雅に見えてでもどこかボロが出る感じ。そんな感じで、いつかまたグアヒーラを踊れたらいいな、と思っています。

浮かれ過ぎてますw

発表会ではとにもかくにも楽しく踊れたのはいいのですが、楽しすぎてもう、大失敗だと自分では思っています。動きすぎて「踊り」になっていないんです>< まぁ、3年目じゃまだスタート地点が見えたかな?くらいですから、仕方ないですよね♪

でもこの年がひとつの分岐点になった気がします。
楽しく踊りすぎて、あとから動画を観て、あぁ、フラメンコになっていないな、と思ったことがきっかけになり、フラメンコらしさってなんだろう?って考えるようになったのです。